旅にグレイハウンド

西海岸をグレイハウンドで行く

2023.4.9-2 ロサンゼルス-アメリカ合衆国

 

 

 

ヘルモサビーチでの目的は、ピアだけじゃない。

ここだ!

The Lighthouse Cafe!!

f:id:nico-fuumi:20230411113304j:image
f:id:nico-fuumi:20230411113307j:image
f:id:nico-fuumi:20230411113310j:image

かわいいから3アングル。

↓ふたりがデート終わりバイバイするところ。

f:id:nico-fuumi:20230411113458j:image

このあと、別々に振り返ってお互いの背中を見たりする。

映画のなかでは、ミアとセブの付き合う前の最初のデートがここでだった。ミアの勤務してるカフェに、セブがとつぜん現れて(微ストーカーかも、セブやからいいけど)ミアを連れ出す。ジャズを知らない彼女に、それがどれだけ美しいかを見せるために。

ライトハウスでは、ジャズライブが行われていて、その熱がふたりを近づかせる。セブはジャズについて語ったり、次のデートの約束もちゃっかり取り付けたりする。

また、付き合ってからのデート場所としても登場する。セブが舞台に上がりピアノを弾いて、ミアが平場で踊るシーンはまさにふたりの(というかセブの)理想の幸せに満ちている。

大好きなシーンのうちのひとつだ。これもふたりにとっての夏のこと。

 

で、じつはネオンがあるのは裏の出口。おもてはこっち。

f:id:nico-fuumi:20230411120401j:image

映画では、建物の中はまた別のライブハウスで撮影されてるけどせっかくやし入るか〜。と思って、店内に入った。

んやけど、のちのち調べると店内の撮影もここだった。思いっきり、ちゃんと、ぜんぶここで撮影されていたみたいだ。

光の加減とか配置とかが違うから、ぜんぜんわかんなかった。結果的にお店に入ってよかった、危なかった。

f:id:nico-fuumi:20230411120405j:image
f:id:nico-fuumi:20230411120408j:image
f:id:nico-fuumi:20230411120411j:image
f:id:nico-fuumi:20230411120416j:image

ライトハウス灯台という意味だから、シンボルの灯台のイラストがかわいい。
f:id:nico-fuumi:20230411120423j:image
f:id:nico-fuumi:20230411120419j:image

映画ではジャズのライブだったけど、実際はロックのライブが行われていた。古い歌を演ってるみたいで、中年のお客さんが嬉しそうに踊っていた。

私はチキンとアップルサイダーを飲んだ。お客さんたちはでも、みんなビールを1パイントのグラスで飲んでいる。

f:id:nico-fuumi:20230411121238j:image
f:id:nico-fuumi:20230411121235j:image

ちょっとアルコールが回ると、音おっきいなあ!と思ってたロックバンドの演奏が心地よくなった。踊る聴衆、投げ込まれるチップ、お客からバンドに振る舞われるウイスキーの、ふつうより大きなショットグラス。

ボーカルが休憩でステージを降り、ギターの人が2曲くらいマイクをとったとき。

ボーカルは、白髪混じりの長めの髪を後ろに撫でつけたラテン系のかっこいいおじさん。

おじさんは、ひとりで来て踊っていたおばちゃんの手をとって踊り出す。おばちゃんはおじさんのリードでくるくる回る、お尻を振る、ステップを踏む。踊っていない人もみんながそれを見てにこにこする。

私はなんだかとっても幸せになってしまった。私ももう少し飲んだら踊り出してしまいそうだった。

だって、お酒を飲んで生演奏のバンドがいて、知ってる曲が流れていたら踊らない理由なんてないでしょう?

他の人も、中年が多かったけど、席を立って踊り出す。とっても自然で、誰も恥ずかしがったりしない。当たり前のことやもん、楽しくなって自分もそこに加わりたいと思うのは。

チキンを平らげ、アップルサイダーもお水もぜんぶ飲んだ。旅の疲れでアルコールの回りが早くて、元気がなくなりそうやったからお酒は一杯だけにした。けど、ほんとはもっと飲みたかったし、私も誰かと笑いながら踊りたかった。これが旅先じゃなかったら。私もここに属していたらなあ。けど、踊らなくてもひとりでも、よそ者でもまったく、楽しかった。

めちゃくちゃ素敵な場所だった、ライトハウス

映画のなかでもジャズでみんな踊っていて、映画のなかでも中年の人が多くて、なんかちょっとリンクして嬉しかった。こんなふうな祝福されて満ち足りた純粋な楽しさのなかで最愛の人といられたミアとセブの幸せをちょっと感じられた、かも。周りがおじさんおばさんばっかりで、自分たちだけが若いという状況もふたりにとって素晴らしいし。

旅の最後に行けてよかった。また来たいと思った、どれだけそれが後になっても、たぶんずっとここはこんなふうだろうと思うから。

 

お店を出て、またスタバに行って、ブログを書いてからうろうろする。

f:id:nico-fuumi:20230411122637j:image
f:id:nico-fuumi:20230411122640j:image

お天気悪いなあ。また晴れてる姿をすぐに見たくなるやんか!!すぐには無理やけど!!
f:id:nico-fuumi:20230411122643j:image

やっぱりちょっとしみじみしてしまう。

2週間の旅もこれで終わり。ここがほんとに最後の目的地だったのだ。

味わうのがあのエモーショナルな気持ち。

ここに、ロサンゼルスに、まだいるはずなのに、もうすでにさみしい。もうはんぶん過去にしてしまっている。帰りたくないと思うときには、もう心はほとんど帰っているのだ。
f:id:nico-fuumi:20230411122646j:image

晴れてたらもっと綺麗な街やったんやろうなあ〜。曇ってても綺麗もん。
f:id:nico-fuumi:20230411122650j:image

椰子の木が風に吹かれる。バスは当たり前のように遅れてやってくる。それに怒る人もいなければ、ドライバーだって謝らない。

私の最後のバスが来た。

f:id:nico-fuumi:20230411134334j:image

この旅で私はいったい何本のバスに乗ったんだろう。

みんなが車を持っているアメリカで、公共交通機関を使う人はどちらかというと貧しい人が多くて、ドライバーもそれぞれ百戦錬磨って感じだった。この国でバスドライバーをするのはタフだろうなあ〜。

f:id:nico-fuumi:20230411123043j:image

バス、まじでありがとう!そして最終日に気づいたけどメトロのステーションで1day乗車券を買ったら3.5ドルで乗り放題やってんな!もっと早く誰か言うてくれ!!

空港の近くに着いて、人に道を訊きながらついに到着!

久しぶりのロサンゼルス国際空港
f:id:nico-fuumi:20230411123049j:image

やっぱり工事中でなんか辛気臭いなあ!元気かあ!!
f:id:nico-fuumi:20230411123052j:image

2週間前の大混乱と折れた心を思い出す。ここから始まった。もう私はなににも混乱していないぞ。

LAX-itとかいうバスがなんのバスなのかも知っている!

f:id:nico-fuumi:20230411123618j:image

2週間前は、自分の乗りたいバスがどれかぜんぜんわからなくて、"LAX-it"って行き先に書かれたバスばっか通って、なんやねんラックシットって!くそが!ムカつく!!どのバス乗ればいいねん!!海外旅行なんか二度と行かんほうがいい私みたいなんは!!分不相応やったんや!!帰りたい!!と半泣きになっていた。

ちなみにLAX-itが何かというと、工事中で大渋滞のロサンゼルス国際空港が渋滞の対応措置として運行しているバスだ。空港のターミナルと、ウーバー乗り場をつなぐ。だからそれに乗ってもウーバー乗り場にしか着かないからね!気をつけてね2週間前の私!

今の私は、CAさんの各国のコスチュームかわいいなあとかって盗撮する余裕まであるよ。

f:id:nico-fuumi:20230411124211j:image

水色は韓国の航空会社な気がする。右側のエキゾチックなのは東南アジアかなあ?

鼻歌さえ歌いながら、ターミナル4まで歩く。そう、ちゃんと航空会社からターミナルがどこかも調べてあるのだ。

SIMカードの通信量が、バスのなかでインスタを開いたらちょうど切れた。空港Wi-Fiも接続できずに、しばらくオフラインの状態が続いた。けど、私は大丈夫!ちゃんとどこ行くべきか知ってるもーん!

アメリカンエアラインです!

f:id:nico-fuumi:20230411124456j:image

チェックインの階にはエレベーターで行くんやけど、ボタンのとこにめちゃくちゃ親切なのかモラルないんかわからん落書き。

f:id:nico-fuumi:20230411124500j:image

たしかにぱっと見分かりにくいから助かった。

降りるとチェックインカウンター。
f:id:nico-fuumi:20230411124503j:image

チェックインを担当してくれたアフリカ系の女性はとっても陽気だった。そしてとっても優しい。

日本に入国するにはいろいろ提出するものがあるんやけど、私はその手続きが(また!懲りずに!)じゅうぶんじゃなかった。

ビジットジャパンとかいうのに、陰性証明のファイルを登録しなければならなかったのだ。

それまだやってないかも〜とスマホを探していると、女性は「私ちょっと前日本いったんよ!」と言って旅行の写真を見せてくれ始めた。

私は自分のスマホでビジットジャパンの登録メールを探す、彼女は気にせず旅行の写真を見せてくれる。反応せずにはいられないけどマルチタスクのできない私の手は止まる。

「日本に着いたときね、怖くなって空港で妹に泣きながら電話したの!」

「えー!?なんで??」

「だって日本語も喋れないのに1人で来ちゃったー!って!」

その気持ちわかるな。言葉がわかっても怖かったんやから、完全にわからない状態で異国に行くのはもっと怖いだろう。

「でも楽しかった!わりと英語喋れる人もいたしね!日本住みたいもん!」と彼女。

「えー!?まじ!?住みたいかあ……」

「日本ってブラックピーポーあんまりいないでしょ?でも会ったら、"あー!"って手を振りあえるしね!」

彼女はフクロウカフェに行った写真やスクランブル交差点での動画をひとしきり見せてくれたあと、私のビジットジャパンを手伝ってくれた。もたもたしてる私に少しも苛立たずに、列ができ始めたら「ちょっと隣のカウンターでやってみといて!」と言って他のお客さんの対応をする。

PCR検査の結果を無事にアップロードして、これでOKよ〜!ハブアセイフトリップ〜!と送り出してもらう。私も全力でありがとう〜!まじでありがとう!!ハブアグッデイ〜!!と返しながらカウンターを離れた。

フルパワーで、ポジティブで元気な彼女に、最後にとってもいい気持ちで送り出してもらった。

 

フライトは午前1時、早めに空港に着いて時刻はまだ20時くらい。

暇やし、どうせ日本でもいるしなあと思って

f:id:nico-fuumi:20230411125739j:image

イヤホン買った。金色かっこいい、名前"ZEN"やし。

で、ターミナルが航空会社によって細かく分かれてる分、お店が少ない。

仕方ないし暇やし、適当なお店に入った。

空港Wi-Fiの調子が悪くて、ひとつもインターネットに繋がらなかったから余計に暇やった。

メキシカンビールと、

f:id:nico-fuumi:20230411125742j:image

やっぱり最後はタコス。
f:id:nico-fuumi:20230411125745j:image

マヒっていう白身魚のタコス。あんまり美味しくなかった。

でも店員さんの感じがよかったからぜんぶおっけー!🙆‍♀️

 

よくアメリカの食について、「食べるものがない」って話は聞くけど、私はぜんぜん大丈夫だ。というかむしろ日本のファストフードよりアメリカのが好き。すき家も好きやけどチポトレに勝るもんはない!!!

外食も好きやし、スーパーで買えるものもぜんぜん満足。お肉とお野菜あればよし!

それにアメリカ(とカナダ)ではいろんな国のご飯が食べられる。タイ料理、ベトナム料理は街じゅういろんなとこにあるし、地中海料理もめっちゃたくさんある。ハラル料理屋さんもあるし、もちろん中華や韓国料理、日本料理、SUSHIやYAKINIKUも言わずもがな。ブラジル料理やメキシコ料理、インド料理もアイリッシュパブもある。北欧料理はそういえば見なかったけど。

ていうかだから北米の食文化は発達しなかったのかな。美味しいものって世界にありすぎるもんなあ。

 

まあそれとは関係なくふつうにお店のタコスは美味しくなかった。

 

でお店を出て、Wi-Fi繋がるところに行って、カナダから送った宅急便(はるか昔のことに思える)の手続きの確認したり、飛行機で観るようの動画ダウンロードしておいたり、久しぶりのイヤホンでララランドのサウンドトラック聴いたりして、眠さがピークになったところで搭乗。

座席は3・3・3の並び。行きしな、真ん中のブロックの通路側の席で、めちゃくちゃ快適だったし、10ドルで座席指定できたのでした。

f:id:nico-fuumi:20230411131146j:image

まじで10ドルの価値なんて余裕である。

しかも、前のふたりが別の席に移っていないし、通路とは逆側の隣には誰も乗ってこないしでパラダイスだった。

で、格安航空会社ばかり使っている私にはめちゃくちゃ久しぶりの、画面がついてる席!
f:id:nico-fuumi:20230411131141j:image

うれぴー!!飛行機の航路の画面とか見るの好きなんだー!!✌︎✌︎

明かり落ちた機内かっこいいしなー!!

f:id:nico-fuumi:20230411135325j:image

なぜか私飛行機に乗るといつも、離陸のときが眠気のピークなんやけど、やっぱ安心してるからなんかな?

乗るまではそわそわしてるけど、とりあえず乗れた!の安心?

ぐーすか寝てるうちに離陸して、半分眠りながらロサンゼルスにばいばいした。さよならまたくるねzzzz...

 

熟睡してたら離陸後1時間でお楽しみタイム!!無理やり起きる!おはよう!!!

これを楽しみに飛行機って乗ってんだよなあ!!

f:id:nico-fuumi:20230411131621j:image

機内食〜♪♪♪豪華!

チキンパスタか、ビーフなんちゃら、って言われてそりゃあビーフやんな!なんかめっちゃ柔らかくて味濃ぉくて美味しかった!ビーフご飯??

行きしなは格安航空会社でご飯ついてなかったから余計に嬉しい!!って言ってもアメリカンエアラインと価格変わらんねんけどね……。しかも「飛行機初めて」の人が操縦してたしな……。

晩ごはんのタコス食べたのが21時くらい、で機内食出てきたのが2時くらい。ぜんぜんまだお腹いっぱいやったけど、ぺろっと食べた。

機内食ってめちゃくちゃ不思議。お腹いっぱいでも食べれる。動いてないのに食べれる。私の食い意地が張ってるだけ?

血糖値が上がって目が覚めたので、せっかく画面あるしと映画をちょっと観た。「アムステルダム」ってやつ。マーゴットロビーやっぱり綺麗。でも途中でリタイアして爆睡した。

夢も見なかった。こんなにいろいろ見て、吸収したのにね。脳みそキャパオーバーになってんのかなあ?

そして機内がちょっと明るくなる。なんかあたたかな食事の匂いがしてきた。みんなもそもそ起きだしている。あの気怠い不健康な空気、わりと好きだ。みんなが眠りにくい体勢で眠って、ぐちゃぐちゃのブランケットや投げ出された足の散らかる地面とたんじゅんに眠気の共有。あちこちで身体を伸ばして聞こえる深呼吸。

私も無理やり起きる、おはよー!お楽しみタイムー!!

気づいたら全11時間超のフライトも、あと1時間半。みんな起きや〜の機内食だった。

スクランブルエッグorアジアンヌードル?」って訊かれて、寝起きの頭でえっぐ!ぷりーず!と言った。そんなヌードルとかまだ寝起きで食べられへんしなあって。

そしてサーブされたのが、当たり前なんやけどまじでスクランブルエッグだけで、通路向こうの隣の人はヌードル頼んでて、え、え、やっぱ私もそれがいい……

「かーえて🫶」

f:id:nico-fuumi:20230411131627j:image

ギリギリセーフでCAさんにワガママ言って、ヌードルにかえてもらった。

ぜったいこっちやん!!朝から重いけどさ!!

アジアンヌードルは味が濃ぉくてなんか辛くて、にんじんとか枝豆とか入ってて、アメリカンなアジアンヌードルやなあと思いながらぺろっと平らげた。美味しかった。私が自炊したときの麺みたいな味がしたのは、具に方向性がなかったからかな。

ご飯食べ終わってコーヒー飲んでアメリカのスタバで買ったバナナローフを食べてたらもう着陸。快適なフライトやった〜!アメリカンエアライン好きになった!!

 

日付変更線を超えて、日本到着の日付はもう11日。

看板の文字、聞こえる言葉、ぜんぶ日本語でめちゃくちゃ悲しくなる。ほんまに帰ってきた。元気で帰ってこれたのは嬉しいけど、ほんまに終わったんや。

ほんとに良い旅だった。いい人たち、素敵な場所、いろんなストーリー、たくさんの文化・考え方、あんまりにも膨大な量の物事に触れた。

たくさん考えた。ていうかめちゃくちゃ身体壊したし。しんどさも経験した。

でもとりあえず、今回の旅はこれで終わり!

f:id:nico-fuumi:20230411133140j:image

楽しかった。楽しかっただけじゃ表せないくらい。

 

4/9の日記はこれでおしまい!

Bye👋