旅にグレイハウンド

西海岸をグレイハウンドで行く

2024.07.24 ハイフォン-ベトナム

 

 

しんちゃお〜!はろはろ〜!

ベトナムの人は、電話に出るとき「ハロー」と言います。どうして英語?

と思って調べたら、helloじゃなくてallôらしい。フランス語のこんにちはだって!!へえ〜、インターネットってどんな答えも載ってるな。

 

さて、朝6時半に、落ちるまぶたを無理やり筋肉で上げて、ベッドを出ます。

外からは、じゃ、じゃ、という音。おもての大木から葉が落ちるので、おじさんが掃いている。

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あまりにもいい朝。昨夜は22時半ごろに階下のBGMがやみ、23時にカフェが閉店したらたぶん建物から誰もいなくなった。目の前の通りは、賑やかなところからひとつ内へ入っているので、誰もいなくなるとほんとうに静かだった。

7時に、少し遅くなっちゃったな〜と思いながらGrabを呼ぶ。46,000ドン(≒286円)で、昨日教えてもらった麺類屋さんがたくさんある街の中心地までひとっとび。もったいないけど、今日はほんとに時間がない。

車から見える景色は、ハノイとはまたぜんぜん違う。交通量は多いけど、クレイジーなほどではない。

車窓から 市場が見えて、うわあ行きたい、と思った。麺を食べたら歩いて帰ろう、移動だって観光のうちなんだから、と決める。

この街にはラウンドアバウトが多い。車の中から撮った、雫でめちゃくちゃ見にくい写真やけど。

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理にかなってる。だってどうせ交差点にも信号ないもん。

目印にしたホテルの前に着いて、Lạch Trayという道へ。
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朝ごはんの前に、腹ごなしのお散歩。
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ひな祭りを思い出すビジュアルの植木。
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スポーツ広場?かなにかを囲むお堀をぐるりと散歩した。お天気は、「ジョロ」みたいな雨。しゃわ〜と降り注ぐ。傘を忘れたので濡れながら歩く。空手道場を見かけた。平日の朝、子どもたちがたくさんいる。朝練かなあ?

ぐるりを周り終えて、Lạch Trayの通りに戻る。昨日の英語が喋れる男の子は「craft noodleとか、fish noodleとかいろいろあるんだよ!」と教えてくれた。そんなに何店舗もあるなら、行って帰ってきて道の両側、吟味しなきゃ。

ときおり、脇道に逸れたりして。

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雨のテニスコート
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道を歩くと、路上にテーブルと椅子を広げて営業してる屋台がたくさんある。しかしどのお店も冷蔵庫の れ の字もない。ちょっとハードルが高い。現地の人で賑わっているので、味は美味しいんだろうけど。

案の定みんな見てくるので、笑っちゃう。すると朝から……朝の8時前から瓶ビールを交わしてるおじさんの1人が、なにか私に溌剌と声をかけながら自分のテーブルを叩いた。「飲むか?」って言ってる。ぜったい。私は笑ってしまって首を振った。ほんまに私がそこに座ってビールを飲んだら、気まずいでしょう!と思った。でもでも案外おもしろく飲めるのかもしれない。私がコミュニケーションをあまりに言葉に頼っているだけで、実際にはバーバル以外にも道はあるのかも。

まあふつうに朝も早よからビールはいらん。

ビアホールにちらほら人が入ってるのも見た。ベトナム人ってまじでビール好きなんやな……というか仕事は?屋台で朝ごはん食べてから出勤はわかるけど………ビール???

ハイフォンの街の軒先には、よく犬がいる。でかいのもチビもいっぱいいる。鳥もいる。「コォケコッコ〜!」と鳴くやつも、「ピーピー」と鳴くやつも。

結局、車を下ろしてもらった場所のすぐ近くまで戻ってきた。屋内に冷蔵庫のあるお店を見つけていた。お客さんも入ってるし。

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1つ、と注文して、30,000ドン(≒187円)払う。

写真撮っていいかきくと、うんうんと許可。みんな割と拒否しない。「なんでもええよ」みたいな感じでオッケーしてくれる。

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卓上には金柑みたいな大きさのライムと、お塩?と唐辛子。香菜たちは注文後に置かれた。

お客さんのおばちゃんが、「ウェア アーユー フロム!」と話しかけてくれる。「フロム ジャパン!」「ディス イズ ベリーグッド!」と、お店のチョイスが正しいことを教えてくれた。「オケ!サンキュー!」
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めちゃくちゃ歩道の上。ちょっとハエが飛び交ってる。
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きたあ!麺!
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名前も知らない、麺!

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茶色い麺!具沢山!!!!

薄切りの………豚………………肉???と、しっかり味のついた肉団子2つ、爽やかな味の葉っぱがついたつみれ、鮭みたいやけど鮭ほど味は濃くないお魚のフライと、じゃこ天のうっすいのみたいな揚げ物、あとヘチマっぽい植物の長くスライスされたやつ、そしてパクチーとネギ、フライドオニオン。これは贅沢だ〜!!!!

麺は癖のない味で、歯応えがあり、ぺらぺらした食感が楽しい。スープは鶏ガラかなあ、塩分高くておいしい。卓上の柑橘を絞り(もう抵抗なくなった)、唐辛子の潰して油に漬けたやつも入れて、ちょっと入れすぎて汗だくになりながら美味しく食べた。スープほとんど飲んじゃった。

途中でおじさんが斜向かいに座った。柑橘を取りやすいようにしてあげたら、さんきゅー!と笑った。ベトナムの人の距離の取り方を心地よいと思う。私は決してローカルには見えないだろうけど、現地の人と同じ食べ物を食べられるって素敵だ、服を脱いでしばらく置いておいて、ふと持ち上げるとベトナムの街の匂いがする。彼らのものしか食べていないからそれはそうだ。私はいま、消化器官だけで言うと完全にベトナム人だ。

卓上の香菜は、使い切らないし、ぜったいに使い回しなんだけど、身体が許すなら私の精神はぜんぜんそれでオッケーだ。たいていの物事が「オッケー」になったのは、カナダに留学に行ってからだ。たいていのことは「お〜、インタレスティング」で消化できる。

「トムゴン!ガムオン!」おいしい(日本語でサーチしたらおいしいはンゴーンだったけど、Google翻訳ではthơm ngonだった、えっと、頓宮…トムゴン…て覚えた)ありがとう!と言うと、店員さんも笑ってガムオンと言ってくれた。

さて、汗だく。珍しくタンクトップで出てきたのに、背中に汗が流れている。少し気温が低く、雨が上がりそよ風が吹くのが救いだ。こう書くと北海道みたいに思えるけど、湿度は高いので絶対的な快適さというわけではない。ホテルの方へ歩き始めた。スイーツ屋さんの並ぶ通りを歩く。道端にワゴンが出ていて、

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おばちゃんに話しかけられて買っちゃった。ドーナツ?

大きなパックは要らないので、3つならいる、と言ったら、小さなパックを出してきてくれて、6つ入れてくれた。6つ入れてくれるんやったらおっきいパックとそんな変わらんやん………と思いつつ。大きなパック25,000ドンから小さなパック15,000ドン(≒93円)に値段も変わった。ガムオン!て言ったら、次のお客さんが来てたからこっちを見ずにガムオン!と返してくれた。

同じ通りには、こんなワゴンがいくつも出ていた。

お菓子屋さんにはケーキがいくつもディスプレイされてて、センスとしては日本とフランスの間みたいな感じやった。フランス行ったことないけど。つまりアメリカみたいに着色料フィーバーじゃないってこと。親しみの湧くデザイン。ハノイではよく月餅を見たけど、ハイフォンのお菓子屋さんでは見なかったな。奥にはあるのかも。

タクシーから見た市場には行けなかったけど、商店が並ぶ通りを通った。

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人の生活の場所で写真を撮るのは躊躇われるから、これは胸元にスマホを大事に持ってる感じで撮った動画の切り抜き。社会主義国へのスパイみたいやなと思った。背広のなか、カッターシャツの胸元にちっちゃいカメラ巻きつけてて、決定的瞬間を撮るアメリカのスパイね。

野菜もお肉もお魚もぜんぶ売ってる、商店街って感じやった。え、そういえば待って、、、!!スーパーマーケットって見てない!!!!!ハノイ郊外のイオンモールでしか見てない!!あるんかな。あるんかも??でも市街地にはないぞ!!それってめっちゃいいなあ。日々の買い物が より楽しくなりそう。

 

ホテルに帰る前に、昨日間違えて来てしまったホテルと同じ名前のカフェに寄った。

1986 Cafe&Stay

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天井が高くて、いい雰囲気。はあ、いいなあこんなにたくさんカフェのある暮らし。こんなに量があるなら、街にひとつふたつはぜったいお気に入りの場所ができるやん。私、別に自分のホームタウンにお気に入りのカフェってないもんなあ。大阪に住んでたときもなかった。あんなにお店が溢れてるように見えたのに、なんでなんやろう?

オーダーしたのはココナッツコーヒー50,000ドン(≒310円)。え?ん?高くない? コーヒーゼリー入ってて、美味しかったけどバインミーとか麺とかの2倍の値段っておかしくない?

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カフェからホテルに歩いて戻る。お腹いっぱい。部屋は冷房を効かせて出たので、天にも昇る気持ち。冬にあったかい部屋に入るより、夏に涼しい部屋に入る方が「てんごくー!」なのなんでやろ。天国ってどっちかというとあたたかな場所な感じやけどな。少なくとも雪国じゃなくない?もっと言うと常夏の島くない?

雨の中歩いたので足がどろどろ、シャワーで足だけ洗って、出発の準備。10時少し前にGrabでタクシーを呼んで、チェックアウトした。

カウンターにいたのは、昨日チェックインしてくれた英語の話せるお姉さん。

「2分ちょうだい、部屋の確認してからチェックアウト完了だから、座ってて!」と言われ、タクシーが予想より早く到着していたので「タクシー来てるから立って待つ!」と言い張ってしまった。ごめんね。

お姉さん、ばーっと部屋をチェックして、戻ってきて、笑顔でなにを言い出すんかと思ったら、「滞在はどうだった?😊なにかフィードバックください!」いやタクシー来てるって話 したやん!と思ったらおもしろくなってしまって、私も何事もないように「めっちゃよかった!ユーガイズはヘルプフルやし!めっちゃ綺麗し!またハイフォンに来たらぜったいここに泊まるよ!」と長々と期待に応えてしまった。お姉さんはにこにこ。私もにこにこ。時間ないけど。ハブアグッデイと言ってもらって、私はホテルをあとにした。

タクシーはちゃんと待ってくれていた。乗り込んで、空港に出発。

乗車代95,000ドン(≒590円)プラス空港利用代10,000ドン(≒62円)、なんか、高いな……日本の初乗りか……?と思いつつ、、

空港への道は広くて、植木が異様に綺麗に刈られている。

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勝手に社会主義国感を感ずる……。星型とか、龍型とかあってすごかった。

その傍ら、建設中のビルは石油が出る国みたいなデザイン。

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邸宅みたいなんあるし。
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どーなってんだ??ハノイの街中でも、株の会社という看板を掲げた会社、きんきらきんの門構えだった。自由経済なのはわかるけど……じゃあ社会主義の体制って……一党独裁制ってだけ………?よくわからん、、、、

空港はこぢんまりしてる。

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取り扱ってんのは おなじみベトジェットエアだけっぽい……?
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ベトジェットエアの制服かわいいんだよな〜
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え……?これってぜったい実在しない人よね?
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口が大きくてこわe

なんか、早く着いてしまったのでスムージー
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スノーレモンスムージーという、涼しげなスムージー。マンゴーとかパッションフルーツにはスノーついてなかったのに。あ、白いからか??

レモンピールも入ってて爽やかでおいしかった。しかし65,000ドン(≒404円)は高すぎ!

早めに着いてセキュリティチェックも終えたのに、飛行機は2時間のディレイ。これにはさすがに疲れた……。案内板の確認してはいるけど、搭乗口の前の椅子で眠ることもできず……体力削られた。待つのは得意な方なんやけどな〜。

ついに乗り込んだ飛行機。

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登場時間は2時間、爆睡。ホーチミンまでワープ。ベトナムの子どもって泣くわ喚くわめっちゃうるさい。それをべつに親もなだめるわけではなく、周囲も咎めるわけでもない。子どもがうるさくてじっとしてられないのは自然なことだからだろう。

 

さて次はホーチミン到着!